算数と数学51 正負の数と文字式(1)
- suugakusha
- 3 日前
- 読了時間: 5分
算数と数学51 正負の数と文字式(1)
こんにちは!
では早速前回の「正負の数」、「正負の決定」の問題の解答から。
例題1
a+b<0 , a×b>0のとき、次の式の正負を答えなさい。
① a ② b
例題2
a+b<0 , a×b<0 , |a|<|b|のとき、次の式の正負を答えなさい。
① a ② b ③ aーb ④ 1/a+1/b
例題3
a+b>0 , aーb>0 , a×b<0のとき、次の式の正負を答えなさい。
① a ② b ③ 1/a+1/b
例題4
a×b<0 , b×c<0 , a×b×c>0 , |a|<|b|<|c|のとき、次の式の正負を答えなさい。
① a×c ② a+b ③ b+c ④ c+a ⑤ a+b+c ⑥ 1/a+1/b+1/c
例題5
ー1<a<0のとき、次の問いに答えなさい。
① a , ーa , 1/a , ー1/a , a^2 , ーa^2 を小さい順に左から並べなさい。
② a+1/a , aー1/a , ーa+1/a , ーaー1/aを小さい順に左から並べなさい。
例題1
①a<0 ②b<0
例題2
①a>0 ②b<0 ③aーb>0 ④1/a+1/b>0
例題3
①a>0 ②b<0 ③1/a+1/b<0
例題4
①a×c>0 ②a+b>0 ③b+c<0 ④c+a<0
⑤a+b+c<0 ⑥1/a+1/b+1/c<0
例題5
①1/a , a , ーa^2 , a^2 , ーa , ー1/a
②a+1/a , ーa+1/a , aー1/a , ーaー1/a
例題1は「2数の積が正」⇔「同符号の2数」を用いる最も基本的なもので、
a>0 , b>0 ⇔ a+b>0 , a×b>0
a<0 , b<0 ⇔ a+b<0 , a×b>0
の2つは必ず覚えておく必要があります。
(⇔は、左から右、右から左のどちらも成り立つと言う記号として示しています)
「積」が与えられている問題は必ず「積」の符号を先に見ます。
例題2と3はほぼ同じ問題ですが、例題2のように絶対値が記号で与えられている方が解きやすく感じるでしょう。例題3だけ、解き方を示しておきます。
例題3
a+b>0 , aーb>0 , a×b<0のとき、次の式の正負を答えなさい。
① a ② b ③ 1/a+1/b
a×b<0より、aとbは異符号。※1
a+bは「異符号の和」なので、「正」「0」「負」のいずれになるかは分からないが、
a+b>0なので「正」の絶対値が大きいことだけは分かる。※2
aーb>0において※3
a>0 , b<0とすると、aーb=正ー負=正+正>0
a<0 , b>0とすると、aーb=負ー正=負+負<0
となることから※4
① a>0 , ② b<0であることが分かり、また、
a+b>0より
|a|>|b|(a>0 , b<0と※2から)
その逆数は絶対値の大きさが入れ替わるので※5
|1/a|<|1/b|
これによって、「負」である1/bの絶対値の方が「正」である1/aの絶対値より大きいので
③1/a+1/b<0
となります。※6
※1「2数の積が負」⇔「異符号の2数」
※2 「異符号の和は絶対値の大きい方の符号になっている」下の②の逆も良く使われます。
※3 この式で、「移項」などを用いてa>bとすると簡単になりますが、「移行」は「正負の数」ではまだ習いません。あくまでもa+b>0 , aーb>0であることを用います。
※4 A「符号を変えたら言葉を変える。言葉を変えたら符号を変える」を用いています。
※5 基本は大きさ比べ(算数)で学んだ、「分子が同じ場合、分母が大きい方が小さい」です。
※6 下の②を用います。
上の※1~※6までのように、覚えた基本がどのようなときに使われているのかをハッキリと示しながら学んでいきます。
難易度が上がるほど、一番の基本である
B「符号と絶対値(数字部分)は必ず分けて考える」
ことの大切さ分かるかと思います。このあとの例題4や5のような問題も、この基本と
①「同符号の2数の和」は、「絶対値の和に共通の符号」をつける
②「異符号の2数の和」は、「絶対値の差に絶対値の大きい方の符号」をつける
③「同符号の2数の積は正」(=「2数の積が正ならば同符号」)
④「異符号の2数の積は負」(=「2数の積が負ならば異符号」)
⑤(積について)「マイナス(ー)が偶数個でプラス(+)、マイナス(ー)が奇数個でマイナス(ー)」
⑥「累乗の形」「指数」
などを用いて解くことができます。
例題4では、「正負の数」の「加法・減法」で学んだ
同符号の和を先に行い、異符号の和は最後に1回だけ行う
ことが身に付いていれば、
⑤ a+b+c ⑥ 1/a+1/b+1/c
なども問題なく解けることでしょう。もちろん「符号」と「絶対値」が大切なことは言うまでもありません。
例題5の①では、正負混合の大きさ比べで、「正と負を先に分けた後に絶対値」と言う基本を用いれば簡単ですね。この問題は「数直線」に表すことで更に美しくなります。
②も「符号」と「絶対値」の大切さが際立つ問題です。
このような問題まで「正しく」解けるように「正負の数」に多くの時間をかけ、この先の中学・高校数学の土台を作り上げた後に「文字式」を学んでいきます。
さて、今回の「文字式」では中1で学ぶ範囲
×や÷を省略する(a×1=aと書き1aとしない)
ことなどの基本部分をまずは1問。この1問だけで、
B’「符号と絶対値(数字部分)と文字は必ず分けて考える」
と、「正負の数」で学んだことがそのまま使えることに加え、あとは文字式のきまりを覚えるだけであること、に気付くでしょう。
-c×(ー1)× a ×(-2)× b =ー2abc
「符号」⇒ー(マイナス)が3個(奇数個)かけられているので「負」(ー)
「絶対値(数字部分)」⇒1×2=2
「文字」⇒c×a×b=abc(文字式のきまり)
どんなに簡単な問題でも、「符号」「絶対値(数字部分)」「文字」を分けて計算する癖をここで身に付けます。そして2問目、次のような(同類項の)文字式の加減でも
5a-6a-3a+7aー4a=ーa(最初のころはー1aと書きやすい)
同符号の和(正は12、負は13)を先に,異符号の和は最後に1回
と言う「正負の数」の基本のまま計算をすれば良いだけであることにも気付かせます。
このように、一つ一つの問題から、「文字式」の単元には「正負の数」で学んだことがちゃんと使われていることを意識して学ぶように仕向けていきます。
「文字式」の細かい部分のあらゆるところに「正負の数」を正しく学ぶことの大切さが隠されているので、問題1問1問を一度すべて見返してみてください。ここではそれらの問題のほんの一部を扱っていきます。
まずは一例として、中2範囲の「文字式」で学ぶ次のような計算をどのように行えば良いのかを考えてみたいと思います。この問題に用いる「文字式」の計算の考え方は次回も扱う予定ですが
2024年4月25日掲載分 算数と数学/特別企画「詳しい解説編」
にも載せているので、併せて読んでいただければと思います。
例題
問題と解答を分けておきました。どうぞお楽しみください。
解答
次の更新は7月16日(木)の予定です。
それではまた!

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