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算数と数学46 仕事算(1)

  • suugakusha
  • 15 分前
  • 読了時間: 4分

算数と数学46 仕事算(1)


こんにちは!


今回は「仕事算」を紹介していきます。

この「仕事算」にも多様な問題がありますが、その基本の使い方だけを示していきたいと思います。


「仕事算」の前に、まずは「速さ」の定番問題を見てみましょう。


例39


A市からB市まで同じ道を使い往復します。


(1)行きは時速6km、帰りは時速4kmで往復したときの平均時速を求めなさい。


(2)行きは時速6km、帰りは時速4kmで往復したところ、3時間かかりました。

A市からB市までの距離を求めなさい。



さて、上の問題は速さの基本問題の「定番」とされるもので、「できて当たり前」にしておかなければいけない問題でもあります。


この問題には実に多くの解法があり、この1問で「速さ」の解き方の大半を教えることができます。

これまでのブログを読んだ人がすぐに思いつくのは「平均算」による解法かもしれません。

A市からB市までの距離(全体量)を「1」と置く「割合」を用いる解法や、それとはまったく異なる「ダイヤグラム※」による解法などもあります。

(この問題ではただの単純なグラフになりますが、受験算数では、速さ、時間、距離のグラフのことを、電車の運行などに用いるダイヤグラムと同じ語を用いることがあります。本来は速さの異なる2つ以上のものに対してこの語を使います)


それらすべての解法を紹介したいところですが、今回は「比」を用いる解法を紹介します。

算数では、下のような「比」の使い方に慣れることで、更に多くの様々な問題に対応できるようになります。




「速さ」の問題は当然、「速さ」×「時間」=「距離」を基本とするので、


「単位あたりの量」×「単位」=「全体量」


の問題になります。


しかし、「速さ」の問題にはほとんど「面積図」を用いません。


これまでにも、「面積図」は「単位あたりの量」×「単位」=「全体量」の問題のほんの一部に用いられるもの、としていますが、「旅人算」「通過算」「流水算」「時計算」等々も含め、「速さ」に関する大半の問題では「面積図」を必要としません。



では次に「仕事算」です。


例40


Aが1人で行うと4時間かかり、Bが1人で行うと6時間かかる仕事があります。


(1)この仕事をAとBの2人で行うと何時間で終わりますか。


(2)この仕事を、最初A1人で1時間、次にB1人で1時間行ったのち、残りの仕事をAとBの2人で行うと全部で何時間で終わりますか。


(3)この仕事を、Cが加わり、AとBとCの3人で行ったところ、1時間20分で終えることができました。同じこの仕事を、C1人で行うと何時間かかりますか。




例41


Aが1人で行うと4時間かかり、Bが1人で行うと6時間かかり、Cが1人で行うと3時間かかる仕事があります。


(1)この仕事をA、B、Cの3人で行うと何時間で終わりますか。


(2)この仕事を、最初Aが1時間、次にBが1時間、また次にCが1時間行ったのち、残りの仕事をAとBとCの3人で行うと、全部で何時間で終わりますか。




この「例40」「例41」はともに「仕事算」の基本と言える問題なのですが、「比」による解法の有用性がはっきりと示されていると思います。


さて、では次に示す問題はどうでしょう。


例42


Aが1人で行うと4時間かかり、Bが1人で行うと6時間かかる仕事があります。

この仕事を、最初はA1人で行い、残りの仕事をB1人で行ったところ、合わせて5時間で終えることができました。Aは何時間仕事を行いましたか。



例43


Aが1人で行うと4時間かかり、Bが1人で行うと6時間かかり、Cが1人で行うと3時間かかる仕事があります。この仕事を、A、B、Cの順に1人ずつ入れたところ、合わせて4時間で仕事を終えることができました。


(1)AとBの仕事をした時間が同じだったとすると、Cは何時間仕事をしましたか。


(2)AとBの仕事をした時間の比が4:3のとき、Cは何時間仕事をしましたか。



上の「例42」「例43」はほんの一例です。


「仕事算」は、「仕事算+α」のような、種類も難易度も自由度が高く多様な問題を作ることができるため、正しい解法を身に付けておく必要があります。これまでこのブログに書かれていたことも参考にして、この問題を解いてみてください。

この「例42」「例43」の解説は次回ブログで行いますのでお楽しみに♪


さて、今回はこの辺で一旦終了とし、次回ブログでまとめていきましょう。



次回更新は12月18日(木)を予定しています。

それではまた!


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