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特別企画:「解答・解説」編

  • suugakusha
  • 2022年12月20日
  • 読了時間: 4分

更新日:2022年12月21日



さて、今日は12月1日(木)「特別企画」の問題の「解答・解説」編です。


ヒント

ひし形は①に分類されるが平行四辺形は③、直角二等辺三角形は②に分類されるが、ただの直角三角形は④に分類される。


どうでしょう。難しかったでしょうか。

上のヒントを見て、なんだそう言うことか!と思った方もいるでしょう。



今回の問題は、アルファベットを図形と捉え、対称性があるかないか、どんな対称性を持つか、と言う決まり(図形の性質)での分類でした。


②は線対称な図形

③は点対称な図形

①は線対称かつ点対称な図形

④はそのいずれでもない


ですね。



と言うことで、答えは


Xは①、Yは②、Zは③、が正解です。



線対称な図形には「対称の軸」があり、それを折り目として折り曲げるとぴったり重なる、と言う性質を持っています。

そして、折り曲げたときにぴったりと重なる点(や線)を、「対応する点(線)」と言います。


線対称な図形は次のような性質を持ちます。

1.対応する2つの点を結ぶ直線は、対称の軸と垂直に交わる

2.その(対称軸上の)交点から、対応する2つの点までの距離は等しい(対応する2つの点を結ぶ線分の中点は対称軸上にある)

1.2.から、対応する2つの点を結ぶ線分の垂直二等分線が対称の軸になる


A D

B C


上の図では、点Aと点Dや点Bと点Cなどが対応する点、線分ABと線分DCなどが対応する線分となります。

線分ADの垂直二等分線(この図形ならば線分ADの中点と線分BCの中点を結ぶ直線)が、対象の軸です。



点対称な図形には「対称の中心」があり、その点を中心に180度回転させると、元の図形にぴったり重なる、と言う性質を持っています。

そして、180度回転させたときにぴったりと重なる点(や線)を、「対応する点(線)」と言います。


点対称な図形は次のような性質を持ちます。

1.対応する2つの点を結ぶ直線は、対象の中心を通る

 (対応する2点を結んだ直線はすべて1点=対象の中心=で交わる)

2.対称の中心から、対応する2つの点までの距離は等しい(対応する2つの点を結ぶ線分の中点は対称の中心になる)


A D

N

B C


上の図では、点Aと点Cや点Bと点Dなどが対応する点、線分ABと線分CDなどが対応する線分となります。

直線ACと直線BDの交点が、対象の中心です。これは線分ACや線分BDの中点です。



線対称の対称の軸を偶数本または無数に持つ図形は点対称な図形にもなります。

例えば、正n角形(nは3以上の整数)にはn本の対称の軸がありますが、nが奇数のときは線対称、nが偶数のときは線対称かつ点対称となります。

円は対象の軸を無数に持っている図形です。その複数本の対称の軸の交点が対称の中心であり、円の中心ともなります。


A D

H

B C


上の図では、

線対称と考えたとき、点Aと点Dや点Bと点Cなどが対応する点、線分ABと線分DCなどが対応する線分となります。

また、線分ADの中点と線分BCの中点を結ぶ直線、線分ABの中点と線分DCの中点を結ぶ直線の2本、対称の軸があります。

点対称と考えたとき、点Aと点Cや点Bと点Dなどが対応する点、線分ABと線分CDなどが対応する線分となります。

線対称と考えたときの2本の対称の軸の交点や、点対称と考えたときの対応する2点を通る直線ACと直線BDの交点が、対象の中心です。これは線分ACや線分BDの中点です。



この線対称や点対称は、


中学入試算数では

線対称は、折り曲げ問題(長方形などを折り曲げて角度や辺の長さを求める問題や、折り紙を複数回折り、ハサミで切ったあと広げたときにどのような図形になるか、などの問題)等、他にも、1本の軸で何らかの図形を回転させ体積や表面積を求める問題も、最初の基本は線対称な図形を書くことからです。点対称は、点対称な図形の面積を二等分する問題等、限られた問題になりますが、いくつかの問題で利用されています。



中学数学、高校数学においては、とても大切な例があります。

「関数」「座標平面上の直線や曲線・図形等」での利用がその一つです。


xy座標平面において


中学数学で

x軸に関して対称な点はy座標の符号が変わる(=②線対称

y軸に関して対称な点はx座標の符号が変わる(=②線対称

原点に関して対称な点はx座標、y座標の両方の符号が変わる(=③点対称


ことを学び


高校数学で

x軸に関して対称な関数(座標平面上の直線や曲線・図形等)は、yをーyとする

y軸に関して対称な関数(同上)は、xをーxとする

原点に関して対称な関数(同上)は、xをーx、yをーyとする


などを学びます。


これは、座標平面上の直線や曲線などを点の集合と捉え、文字にマイナスの符号を与えることにより、その集合全体に対し符号を変える、と言う意味を持ちます(マイナスになるのではなく、プラスはマイナスに、マイナスはプラスになります)。


これを基本とし、応用も含め、この線対称と点対称は様々な単元で頻繁に登場します。

例を挙げて説明に入りたいところですが、それはまた別の機会にブログにて。

今回はこれまでといたします。



さて、どうでしょう。

楽しんでいただけましたか。


12月8日(木)ブログには、家族で遊べるトランプゲームを掲載しています。

併せてお楽しみください♪



そしてこの「解答・解説」編を最後まで読んでいただいた方に朗報です!

来年2023年2月上旬

特別企画第3弾を「沖縄タイムス」「琉球新報」「ホームページ」に掲載する予定です。


お楽しみに!!



あ、、、普段のブログもよろしくお願いいたしますw

多少難しいところもありますが、しっかり読んでいただければ、算数、数学の力が、深く、厚く、大きく変わるように作られています。


ぜひご愛読を♬


それでは

良いお年を!!



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