COFFEE BREAK 6th cup of coffee
- suugakusha
- 3 日前
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COFFEE BREAK 6th cup of coffee
こんにちは!
前回まで、中学入試算数「特殊算」の一部、「線分図系問題」(和差算、分配算、年齢算、倍数算、相当算、和一定・差一定など)「面積図系問題」(つるかめ算、過不足算、差集め算、平均算、ニュートン算、取り替える問題など)を中心に話を進めてきました。他にも「特殊算」と関連する「消去算」や「仕事算」なども少しだけ触れましたが楽しんでもらえたでしょうか。
「特殊算」を所謂「○○算」と呼ぶものとすれば、他には
「方陣算」「植木算」「旅人算」「通過算」「流水算」「時計算」などがあります。簡単に紹介すると
「方陣算」は昭和の時代まではときおり出題されていましたが、さらに広範な「規則性」の問題に座を奪われ、「中空方陣」「中実方陣」などの基本的なものは今ではほぼ見かけなくなっています。
「植木算」は昔も今も変わらずどこかで出題されています。この「植木算」は様々な問題の基本として必ず学んでおくべきもので、例えば「数列」を含む規則性の問題なども含め、他にもその考え方は多くの問題で用いられます。
「旅人算」を丁寧に学ぶことは中学受験の絶対条件でしょう。基本は「速さの和」「速さの差」を学ぶことですが、難関と言われる中学では、解法の一つである「ダイヤグラム」による解法まで身に付けておく必要もあり、基本から応用まで様々な問題が今でも数多く出題されています。
「通過算」は「旅人算」の考え方を基本とし、物体の長さも含めて解く問題です。「ダイヤグラム」が必要な問題を「通過算」に含めることもありますが、基本、物体の長さを考えるものだけを「通過算」と考えれば、純粋な「速さ」の問題や「旅人算」に比べると出題頻度は高くありません。
「流水算」も同じく「旅人算」の基本を用い、「静水時の船の速さ」「川の流れの速さ」を「上流から下流へ進む船の速さ=速さの和」「下流から上流へ進む船の速さ=速さの差」とし、その速さが一定の基本問題から、速さを変化させる応用問題まで、難易度の調整が自由にできることから、今でもときおり見かけることがあります。
「時計算」は「長針」と「短針」の1分当たりの進む角度の違い(長針は6度、短針は0.5度)を用いますが、基本「旅人算」です。5.5度(速さの差)、6.5度(よくある対称軸問題は速さの和)などを用いるのが基本ですが、あまり見かけることはありません。
と、このような感じですが、これらも含め「特殊算」全体の出題率が下がってきているとは言え、まったく出ないと言う訳ではなく、「特殊算」はどうしても一通りは解けるようにはしておかなければいけないのがやっかいです。
他にも
ただの規則性の問題を「日歴算」、ただの表やベン図を用いる集合の問題を「集合算」、ただの「損益計算」の問題を「損益算」、ただの食塩水の濃度などの問題を「濃度算」、、、などとしているところもありますが、なんでもかんでも「○○算」とすればいい訳ではありません。変な分け方によってかえって子供が混乱してしまうものは、「線分図系問題」「面積図系問題」の中にもありました。
「○○算」としての基本の形(考え方や計算)は覚える必要がありますが、「特殊算」の名前などは、問題と解法の組み合わせによって決まる。と言う、最も重要なことが抜け落ちてしまわないようにしてもらいたいものです。
ここで、COFFEE BREAK 5th cup of coffeeで軽く触れた
「もしもの世界」と言う算数の捉え方や考え方、はこのブログのどこに出てきたのでしょう。
実は、「線分図」や「面積図」を用いる前に書いている、文を読み取り、整理し、「○○算」の基本が使える形に持っていき、解を導いていく、その解法すべてがそれに当たります。
この問題、もしこうだったら、と考えていくうちに、あ、これ「○○算」の計算が使える!のように、一つ一つの問題に対して柔軟に対応していく解き方です。
これまで、「これで○○算になりました」「これで○○算の解き方が使えます」のように書いているものは分かりやすいかもしれません。
この「もしもの世界」の解き方、考え方は、小学校低学年から育てる教え方になるため、とても時間がかかります。しかし、低学年だからこそできることであり、その低学年の時間は「脳を育てる」ための最も大切な時間です。
中学受験は小学校低学年から学ばせなければいけない、などの強迫観念から子供を塾に通わせている方もいると思いますが、考えさせることもさせずに初めから画一的な解法を教えたり、初めから「線分図」や「面積図」などを教えることは決して良いこととは言えません。学びは中学受験で終わりではないのですから。
もちろん(中学受験において合格させるために)最終的には「入試で点数を取らせるための方法」に持っていかなければいけない生徒もいます。これは小学5年生頃に分岐点がありますが、低学年の間の「算数」は、その問題の考え方や正しい計算、それぞれの特徴と基本だけを身に付けておけば十分と思ってください。なんでもかんでも(画一的な解法を)先取りで教えてしまうことは「考える力」「気付く力」の低下に繋がります。
今回「特殊算」についてブログを進めてきましたが、これは本来何年もかけて丁寧に身に付けていくものであり、このブログ程度の長さでできるものではありません。それでも1回1回長過ぎるよなぁと思いつつ、何とか簡単にまとめただけのものと捉えていただきたいと思います。算数には「特殊算」だけでなく、もっと重要な問題がたくさんあります。それらを含めて、少しずつ丁寧に、正しく学んで欲しいと願っています。
さて、次回から、「中学数学」「高校数学」における
「教科書には載っていないこと」「教科書に載ってはいても繋がりが示されていないこと」
を中心に話を進めていきたいと思っています。
更に突っ込んで言うと
「繋がりが無視されていることによってまったく役に立たないもの」や「繋がりがあることに誰も気付かず間違ったやり方になっているもの」などにも触れていきます。
ただし残念ながら、すべてを紹介することは控えておく予定です。これらは私自身が研究し、気付き、「数學舎」で教えていることの紹介になるため、すべてを提示することができない旨、ご理解いただければと思います。
まず初めは、中学数学~高校数学すべてにおいて最も重要な単元である「正負の数」です。
「数學舎」ではこの「正負の数」に多くの時間を割きます。中学に入ってから最初に学ぶ「正負の数」でボタンの掛け違いをすると、その後の「数学」すべてに影響します。
「算数と数学4」~「算数と数学6」に「正負の数」の基本部分が載っていますので、それらを簡単にまとめた上で話を進めていきます。この「4」~「6」を先に読んでおいていただけると理解しやすいかと思います。
次回更新は3月12日(木)頃を予定しています。
それではまた!

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