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算数と数学50 正負の数(3)

  • suugakusha
  • 5月21日
  • 読了時間: 5分

算数と数学50 正負の数(3)


こんにちは!


さて、今回は、「正負の数」「四則混合計算」「絶対値」「正負の決定」について話を進めていきたいと思います。


「正負の数」の基本と加減乗除一つ一つの正しい計算方法が身に付いていれば「四則混合計算」はそのまま同じことの繰り返しになります。しかし次のような計算しか知らない場合、計算が複雑になればなるほど時間がかかり、ミスも目立つようになります。


5ー(ー1^)×(ー3^)×(ー5)^2 ×(ー2^


=5ー(ー1)×(ー9)×25×(ー4)


=5+900


=905


正しい計算では


5ー(ー1^)×(ー3^)×(ー5)^2 ×(ー2^


=5+1×9×25×4

 ↑

最初の5のすぐあとのマイナスも含めて6個のマイナス。5を隠せば分かりますが、この計算方法は前回「正負の数(2)」の正しい計算とまったく同じもので、必ず「符号」を先に決定します。


=5+900


=905


となります。


見た目だけでは違いが分かりにくいかもしれませんが、問題行の次の行で( )がすでになくなっていることが大きな違いになります。


よくよく見ると、上の計算では( )があることによっていくら練習をしてもいつまで経っても( )を書くことになり、下の( )がないものでは慣れによって計算の行数を楽に減らせることに気付きます。この程度の計算であれば慣れたら暗算で答えのみで十分です。

複雑な計算になればなるほどその差は顕著となり、計算の行数を減らせることは物理的な時間短縮にも繋がります。


B「符号と絶対値(数字部分)は必ず分けて考える」


これは、すべての計算において手書き計算を用いる日本の入試形態では、時間を短縮し、ミスを減らすためにどうしても必要なことと思ってください。

いくら完璧な理論と記述力を磨いても、計算一つですべてを台無しにしてしまうことだけは避けて欲しいのです。


この「四則混合計算」を学んだ後半には、次のような問題も「正負の数」の単元で扱うこともありますが、ここでは答えがー2になることだけ書いておきます。


{(ー2)^20+(ー2)^19ー(ー2)^18} ÷ (ー2)^17



次に「絶対値」についてですが、「絶対値」には記号があります。


「ー3の絶対値は3」のような言葉を短縮できるのが


|ー3|=3


と、2本の縦線で挟む記号です。

この記号は公立中学では一部の中高一貫校しか扱わず、高校に入ってから初めて学ぶ生徒もいますので、この記号が出てきたらしっかりと覚えてください。高校入試の段階では不要ですが、大学入試のときにはできて当たり前にしておく必要があります。

「正負の数」や、この先の「文字式」「方程式」「関数」などに出てくるこの記号の外し方はいつでもどんなときでも同じ※ですが、この2本の縦線で挟まれた中の式だけが難しくなっていきます。


外し方は、この2本の縦線で挟まれた中の式全体


正または0のとき(一般的に0以上のとき)はそのまま外す

負のときは中の式全体にマイナス(ー)を付けて外す


だけです。この先すべてこれだけ※です。

高校数学からこの記号を学んだとき、すでに難しくなっている中の式に目を奪われ、この記号の外し方自体が難しいと思っている生徒も少なくありません。

ベクトルや複素数平面などにおける絶対値の定義付けはまた別に学びます。また、方程式や不等式、関数などでも、条件を満たせば一部「簡易的な解法」を用いても良いものはあります。


まず最初の段階では、|ー3|の外し方から覚えましょう。


ー3<0(ー3は負)なので


|ー3|=ー(ー3)← ー3全体にマイナス(ー)をつける

    =+3 ← 正負の数の基本により符号が変わり「正」になる

    =3  ← +は省略して良いので「絶対値(原点からの距離)」が示される


|3ーπ|(πはパイ、円周率)はどうでしょう。


π(パイ)>3より、3ーπ<0なので


|3ーπ|=ー(3ーπ)← 3ーπ全体にマイナス(ー)をつける

     =ー3+π

もちろんπー3として構いません。「絶対値」は外した後「正」と同じ結果になります。

この( )の前にマイナスがある( )の外し方は基本「文字式」で学ぶので、詳しくはまた後程。この「絶対値」の記号についてはこの先も扱っていきます。



さて、今回最後には、「正負の数」の計算と同じくらい重要な「正負の決定」です。


B「符号と絶対値(数字部分)は必ず分けて考える」

ことを基本とし、

①「同符号の2数の和」は、「絶対値の和に共通の符号」をつける

②「異符号の2数の和」は、「絶対値の差に絶対値の大きい方の符号」をつける

③「同符号の2数の積は正」(=「2数の積が正ならば同符号」)

④「異符号の2数の積は負」(=「2数の積が負ならば異符号」)

⑤(積について)「マイナス(ー)が偶数個でプラス(+)、マイナス(ー)が奇数個でマイナス(ー)」

⑥「累乗の形」「指数」


など、学んだことすべてを用い、論理的に解いていきます。


例題1


a+b<0 , a×b>0のとき、次の式の正負を答えなさい。


① a ② b


例題2


a+b<0 , a×b<0 , |a|<|b|のとき、次の式の正負を答えなさい。


① a ② b ③ aーb ④ 1/a+1/b


例題3


a+b>0 , aーb>0 , a×b<0のとき、次の式の正負を答えなさい。


① a ② b ③ 1/a+1/b


例題4


a×b<0 , b×c<0 , a×b×c>0 , |a|<|b|<|c|のとき、次の式の正負を答えなさい。


① a×c ② a+b ③ b+c ④ c+a ⑤ a+b+c ⑥ 1/a+1/b+1/c


例題5


ー1<a<0のとき、次の問いに答えなさい。


① a , ーa , 1/a , ー1/a , a^2 , ーa^2 を小さい順に左から並べなさい。


② a+1/a , aー1/a , ーa+1/a , ーaー1/aを小さい順に左から並べなさい。



ここに示した問題はほんの一例ですが、このような問題をなるべくたくさん解いて欲しいものです。数字を当てはめたりすることなく、「正負の数」の単元で得た知識のみを用いることで、「正負の数」に対する論理的思考能力を付けるのが狙いです。「文字式」以降で学ぶものは一切使わずに解けます。


この問題の解答は次回掲載しますので、それまでに楽しんでください♪



さて、「正負の数」にはまだまだ細かい注意点があるのですがここまでにしておきましょう。

次回からは、「正負の数」で正しく学ぶことの大切さが最も強く表れる「文字式」に入っていきます。


次の更新は6月18日(木)の予定です。


それではまた!





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